th_泥小僧

 
 やれやれ。

 ここ数日間、ブログ紙面をお騒がせしてきた拙著『「遺された者こそ喰らえ」とトォン師は言った』(晶文社)のKindle版。

 いやいや、お騒がせしたのは決してこの爺様ではなく、版元のKindleさんなんですけどね。

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 騒ぎのもとは、爺様が設定した「無料キャンペーン開始日(1月26日午前零時)」が、Kindle側のシステム対応の遅れによって、大幅に遅延したことにあったようだ(昨日の記事をご参照)。

「ようだ」という無責任に聞こえる言い方をしているのは、驚いてはいけません!

 実は、爺様自身も出版・販売が始まるまではまったく知らされていなかったのだけれど。

 なんと、Kindle版の編集出版&販売には二つの会社が関わっていたのでありますよ。

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 ひとつは、日本での販売を担当する「Amazon.co.jp」

 もうひとつは、海外での販売を担当する「Amazon.com」

 まあ、読者の皆様が日本で本書を購入する限りは何の問題もないのでありますが。

 爺様のように、日本で村八分、爪弾きにあって海外で暮らすようになった者がKindle版を購入する場合には、これまでに慣れ親しんできた「Amazon.co.jp」の日本語マーケットプレイス(販売画面)ではなく。

 世界市場をターゲットにする「amazon.com」マーケットプレイスの、しかも「英語表示販売画面」で購入しなければならないのでありました!

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 しかも、もっとひどいことには!
 
 爺様のような著者でもありトップセールスマンでもあるという才色兼備“の選ばれし者”は、Amazonから「あなたのKindle版の販売が始まりました、購入できます」という嬉しい通知を受け。

 喜び勇んで、日本語マーケットプレイスにアクセスしてみると。

 タイトルや著書情報や著者情報や単行本のレビューなどは、問題なく日本語で読めるものの。

 今やトップセールスマンに変身している著者の鋭い視線が向けられた先の右枠の四角い囲みの中には。

「このタイトルは購入できません」という説明抜きの冷酷なご託宣!
 
 つまりは、「ここじゃ売っとらんよ」というわけなのだ。

 は、はあ?

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 驚き、慌て、完全逆上した爺様が、おっ取り刀でヘルプセンターに駆け込んでみれば。

 敵は慌てず、騒がず、チンチチン!(鉦の音ですよお)

「あんた、どこ住んでんのお? へえ、チェンマイ? ほんだらば、そうだねえ、まんずはあそこに寄ってみてごらんよお。あっちの方が若い娘が多いからさ」

パチン!(蚊を叩く音ですよお)

 すねを掻きながら指さす強欲なやり手婆のねっとりした視線の先が、われらが埃、もとい誇りの「amazon.com」様だ。

 さあ、お立ち会い! ドドン、ドン!(太鼓の音ですよお)

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 だが、片目の十兵衛、勢い込んで踏み込んでみれば。

 闇にひそむ無数の敵は南蛮渡来の妖術でも使うのか、天井からばさっと覆いかぶさった黒幕に書かれているのは、「nokosaretamonokosokuraetotonsihaitta」というまるで呪文のようなお怪しげな題。

 むうと唸った十兵衛、苦しまぎれに血刀を振るえば、その破れ幕の向こうに表れたのは、何とうれしや、日本語の「著書説明文」ではないか。

 嗚呼、ありがたや、ありがたや。

 ふむ、ふむ、ふ〜む。

 さすが爺様、匂い立つような名文だなあ。

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 十兵衛、うっとりと甘い阿片の薫りに酔いしれていると、その酔眼に映るは、またもや怪しきアルファベットの羅列。

「むうん、ぶるる」と激しく顔を横に降って覚醒すれば。

 嗚呼、ミゼラブル!
 
 そ、それは、本の素性を仔細に明かす大事な大事な「著書情報」なのであったあ!

 十兵衛、もとい爺様、脳血管ぶち切れて、もう死んじゃいそう・・・。

 “選ばれし者” の恍惚と不安、ふたつわれにあり(by Osamu Dazai )

         *

 だが、爺様の脳血管、まだ以外に柔軟らしく、またもや生き延びてしまったわい。

 そうなると爺様、販売開始から1週間近く経った今でも「印税生活で左うちわ」というわけにはまいらず。

 かすかに残された死力を尽くして、この「異人の巣窟(Amazon.com)」に壮絶な闘いを挑み。

 “遺された課題”であるところの「著者情報の日本語表示」「顔写真(肖像画)の日本人顔(?)表示」「単行本に寄せられた日本語レビューの表示」という3大試練をみんごと克服しなければならないのだった。

 ひえ〜っ、Kindle版も長いブログも、もう勘弁してえ!

th_泥スパ


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