大物7キロ

 チェンマイ一帯の釣り池では、毎週日曜日、釣果によって獲得賞金を競い合う「フィッシング・コンペ」が行われているという。

「そりゃあ、面白そうだ! さっそく、稼ぎに行こう!」

 慢性金欠病患者の爺様が、いたく興奮してそう叫ぶと、釣り好きの友人がさっそく現場に案内してくれた。

     *

 会場の釣り池に入って行くと、まあ、いるわ、いるわ。
混雑

 さほど大きくない釣り池のまわりが、人でびっしり埋め尽くされている。

 近づいてみると、日除けのアンブレラを広げた釣り人たちが、肩を並べるようにして竿を振ったり、釣り糸を垂れたりしている。
釣れた?

 対岸も、同様だ。
対岸でも

 ちょうど昼時で、飯を食べながら浮子をにらんでいる人もいる。
昼飯

 今日の挑戦者は、なんと制限リミット一杯の120人!

    *

 このコンペの対象魚は、ナマズである。

 エントリー料金は、一人1,000バーツ(約3,500円)。

 決して安くはない金額だが、予約は週初めにすぐに一杯になるそうである。

 コンペの仕組みは、いとも簡単だ。

 朝9時から夕方の5時までの間に、一番重量のあるナマズを釣りあげた人が優勝である。

 一等賞金は、なんと5万バーツ!

 1位から20位までが、賞金の対象になる。

 ニコニコ丸顔の親爺が愛想を振りまく受付&計量所の奥に、「一等10万バーツ!」と大書した古い垂れ幕が貼ってある。
ビッグイベント

 これは何だと訊けば、たまに「ビッグイベント」を開催することがあり、そのエントリー料金は通常の倍の2,000バーツなのだという。

 もしも優勝すれば、エントリー料を差し引いても9万8,000バーツ。

 これを聞いた爺様の血圧は、にわかに急上昇。

 両手をわなわな震わせ、心臓をバクバクさせながら「釣らぬ大魚のキロ算用」にふけるのであった。

     *

 待つ事しばし。

 手前奥の釣り場で、大物がかかった(冒頭写真)。

 奮闘の末にようやく取り込んだ釣り師が、大きなすくい網に獲物を入れ、息を弾ませながら計量所に駆け込んでくる。
計量に臨む

 スタッフが暴れる大物を足とタオルで抑え込み、手早く鈎を外してから計量器に載せる。
計量

 なんと、7キロである。

 おお、優勝かあ!?

 だが、午前中にはすでに10キロの大物があがっているのだという。
 
 うーむ、残念。

 これまでのコンペにおける最重量記録は、15キロなのだそうな。

     *

 それにしても、暑い。

 気温は35℃に近いだろう。

 いかに日除けがあるとはいえ、この炎天下で朝の9時から午後の5時まで粘るなんて、とても堪えられそうにない。
人がずらり

 むろん、高額賞金獲得への夢が原動力であるには違いない。

 だが、わずか100メートルの距離でさえ歩くのを嫌い、バイクを使う多くのタイ人たちの平常の振る舞いからすると、この場における我慢強さは「異様」としか言い様がない。

 かくして、「濡れ手に粟」をもくろんだ爺様の甘い目論みは、体力、気力の衰えの面から、瞬時に「泡」と化したのだった。

     *

 それにしても、タイ人の発想は奇抜である。

 たとえ、夕方には賞金を払わねばならぬにしても、入場制限一杯の120人がエントリー料金1,000バーツを前払いするのだから、このニコニコ丸顔の親爺の懐には、すでに12万バーツもの大金が転がり込んできたわけだ。

 これに、餌代や昼食代、飲み物代などを含めれば、まさに「濡れ手に札束」である。

 ニコニコするのは、当然だわなあ。

 この果報者め!
受付

 一等5万バーツを筆頭に20位までの賞金を、仮に総計9万バーツと見積もっても、わずか1日で3万バーツ以上のあがりなのである。

 タイ人の一日最低賃金が300バーツであることからすれば、これは強欲きまわりない「天才的な詐欺商法」と言うべきであろう。

 絶対に許せない悪魔の所業である。

 ああ、実にうらやましいなあ。

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