混ぜまぜ
 
 昨日は、およそ2年半振りに遠来の友と再会した。

 彼は我がブログの長年の読者であり、奥様や友人と共に毎年のように宿を訪ねてくれた良きゲストでもあった。

 その奥様が、無念なことに昨年の春に若くして亡くなり、その報告を兼ねての訪れであった。

    *

 わが保護者の心遣いで、午後早くから買い出しに出かけ、彼を迎えるための料理を作ることになった。
食材

 メニューは、牛肉のラープ(各種香辛料入り肉の叩き)である。
叩き

ダカーイ

内臓

野菜まぶし叩き

 基本的には生で食すが、軽く炒めると香りが増して、日本人の舌にもよくなじむ。
味付け

召し上がれ

 とはいっても、私がやったのはホンデーン(紫身ミニ玉ねぎ)の皮むきくらいで、ダカーイ(レモンハーブ)や各種香菜の刻み、肉の叩き、味付けなどは保護者とその家族がすべて担当してくれた。

      *

 時刻が来て、とりあえずは乾杯である。

 この爺様、高血圧症で酒は大敵なのだが、老い先短きこの人生、傷心の友を迎えるに、なんの酒無しで済ませられようか。

 日本人の舌と腹に無難な炒めラープ2種を試した友人が、「これはうまい!」と喜んでくれる。
炒め

 村で共に過ごした思い出を語るたびに、彼の目から涙がにじみ出る。

 慰める言葉などは、ない。

 皆で心を込めて作った料理を、思う存分味わってもらいつつ、思う存分呑んでもらうことだけだ。

     *
 
 分かれ際になって、少し酔いが回った爺様は、ふと突き放すようにこんな言葉を口にした。

「心の痛みや哀しみを、時が癒してくれるなんて大嘘です。僕の妻が逝ってから、もう14年も経つけれど、深い喪失感が消えるなんてこと、絶対にありません」

「奥さまが急死されてから、もっともっと長い時間を過ごして来た私の大先輩も、この哀しみは永遠に消える事なく、死ぬまで向き合っていくしかないのだ。それが深く愛し合った者同士の、当然の姿なのだと教えてくれました」

     *

 私の妻と彼の奥様は、ほぼ同じ年齢で旅立った。

 あの明るくて、聡明で、社交的な二人のことだ。

 今頃はきっと、天上のFacebookを通じてお互いの存在を知り、大の仲良しになっているはずである。

 そして、二人でにぎやかに料理をしたり、おしゃべりをしながら、下界でうろたえたり、茫然としたりしている情けない連れ合いの姿を、溜め息混じりに見守っていてくれていることだろう。

 時にふと気配を感じるのは、「こら、しっかりしろ!」

 そう言いながら、肩をどやしに来てくれているのかも知れない。

      *

 遠来の友は、ベロベロに酔って街へ戻って行った。

 しかし、その顔からは、最初に感じた深い翳りが、心無しか少しだけ薄れているような気がした。

 オーマチョパー!(カレン語でグッドラック)

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