チェンマイで悠々として急げ!

カレン族の村から迷い出たクンター(爺様)のよれよれ、とぼとぼ「再生記」

スマイリーさん

 今からおよそ5年半前、かつて住んでいた山奥のカレン族の村に「世界の果ての日本人」という当時は相当有名なテレビ番組が取材にやってきたことがある。

 直接的な面識はないのだが、この取材をセッティングした某有力映像プロダクションのNプロデューサーは、腰の低い実に行き届いた人物であった。

 日本からやってきた撮影コーディネーターのBさんにしても、番組進行役のタレントのスマイリー菊池さんにしても同様で、私はこのお三方と知り合えたことを、ひそかに誇りに思っていたほどだ。

     *

 ところが、このNプロデューサーの指名を受けて現場に乗り込んできた某ディレクターが、とんでもない愚人だった。

 この番組は、一応「バラエティ・ドキュメント」と銘打たれており、それこそ世界の隅々まで現地で暮らす日本人を追いかけて、その生き様を面白おかしく紹介するというコンセプトで成り立っていたようだ。

 ところが、「ディレクター」という肩書きを持つこの某氏、ドキュメントの何たるかをまったく分かっていない。

 現場で次々に遭遇する事実を映像のメインに据えるのではなく、あくまで出発前に頭の中で自分勝手に描いた脚本を盾にしてまわりを振り回す。

 日本では体験できない貴重なシーンを目の当たりにしながら、あくまでも自分の企画に都合のいい駒として切り貼りしてしまう。

 Nプロデューサーによれば「信頼できる腕のいいディレクター」という触れ込みだったのだが、それはおそらくバラエティ畑でのことだったのだろう。

         *

 ねちねちと注文をつけてカメラマンを怒らせ、激しい口論の果てに「そんなら、自分で撮れ!」と重たいテレビカメラを放り投げられたり。

 みんなで話し合ったその日の日程を急に変更して、勝手に撮影を切り上げたり。

 嘘のストーリーをでっち上げる為、私まで巻き込む形で立場の弱いスマイリー菊池さんにいかにもわざとらしい演技をさせたり(スマイリーさんはあとでこっそり私に謝ってくれた)。

 現場の混乱もひどかったが、放映後に送られて来た番組DVDのひどさも目を覆うようなものだった。

          *

 私はメールを通じて、激しく抗議をした。

 その怒りの発散をブログで読んだ読者は、おそらく私がなぜそこまで怒っているのかが理解できなかったはずだ。

 なぜなら、私は撮影現場での某ディレクターの暴君ぶりを、まだブログで明らかにしていなかったからだ。

 怒りはすべて某ディレクターに向けられたのだが、立場上、Nプロデューサーがすべてを引き受ける形になった。

 某ディレクターはN氏の盾に身を隠して、私に向かって直接謝罪することは一切なかった。

 私の我慢の限界はついにぶち切れ、それまでN氏にも告げなかった事実のすべてを洗いざらいぶちまけて、以降ぶつりと連絡を絶った。

         *
 
 それから5年半が経って、私はあの取材の舞台になった村の家を捨てた。

 そして、チェンマイにおける新生活の模索の一環として、再びN氏に相談のメールを送ることになった。

 N氏はすでに海外取材の現場を離れていたものの、今なおあの時の不始末に心を痛めていること、部下や上司に対して積極的に海外取材における注意の喚起を促してきたことなどを率直に語ってくれた。

 そうして、唐突な私の相談にも懇切な回答を与えてくれたのである。

         *
 彼からの回答は、もしかしたら私のこれからの生き方にある転回点をもたらすほどの大きなきっかけになるかも知れない。

 すさまじい怒りを発して連絡を絶っておきながら、5年半の長きののちに突如としてメールを寄越し、なおかつ面倒な相談事を持ち込んだ私に対して、彼はあくまで冷静に、しかし親身になって回答を用意してくれた。

 思うに、彼はテレビ業界において相当の重きをなしている人物に違いない。

 そんな彼が、無数の番組を抱えている中、単なる一被取材対象者にそこまで誠意を尽くしてくれたのはなぜか?

 当時の私は著書を発行したばかりで、そうした事実に敬意を表してくれたのかも知れない。

 しかし、あれからすでに多くの時間が流れているのだ。

 無視しようと思えば、いくらだってできたはずである。

      *

 キーワードは、「闘い」にあったのだと思う。

 あのとき、もしも私が自分と家族と村の衆の名誉を守る為に必死に闘わなかったとしたら、私の存在も彼の中にはさほど深く刻まれなかったに違いない。

 だが、テレビ業界全体の改善へ向けた真摯な提言をも含むその闘いの鮮烈な記憶が、彼と私の間に何らかの形での「友情」のようなものを育んできたのではないか、という考えはうがち過ぎだろうか。

 だが、少なくともこの私自身は、彼とのメールでの短いやり取りの中に、確かにそうした「厚いもの」を感じていたことだけは確かなのである。

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60年前の僕
 
 メール、拝見しました。

 そうか、明日はもうクリスマス・イブなんですね。

 なにやらサバイバルのためのドタバタ続きで、日にちのことなどすっかり忘れていました。

 それにしても進さん、なんとも洒落た日に空に昇っていったものです。

 享年は、確か40でしたね。

       *

 今からちょうど60年前のあのクリスマス・イブの夜。

 山鹿の家の布団部屋で眠っていたら、襖越しに隣りの部屋から、なんだか甲高い智恵子叔母ちゃんや八重子叔母ちゃんたちの賑やかな笑い声のようなものが聞こえてきました。

 そっと襖を開けて覗いてみたら、みんなが体を丸めてくつくつ笑っているようです。

「ああ、お父さんは大丈夫なんだな」

 ホッとしてそう思いながら、またすぐに眠ってしまいました。

      *

 次の朝に目覚めてみると、それがさつみさんや叔母ちゃんたちの低く抑えた悲鳴や泣き声だったのだと知りました。

 火葬場に行くとき、みんな僕のことを忘れてしまい、ひとり家に取り残されました。

 僕は、まだ元気だった進さんと一緒に込み合う温泉銭湯に行って、進さんのつもりで手を握っていたところ、それが知らないオジさんだったと知ってビックリ仰天、激しく手を振り払いながら泣き出したときのことを思い出していました。

 ひとりぼっちが怖くなって、火がついたように泣き喚いていると、誰かが迎えにきてくれました。

 きっと、みんな茫然としていたのだと思います。

 いつも一緒で、優しかった姉ちゃんもね。

       *

 葬式のあと、しばらく休んでいた幼稚園に通い始めました。

 ある日家に戻ってくると土間に平台が置かれ、家の中はすっかり駄菓子屋さんに変わっていました。

 右側の棚では、貸本屋さんもやるのだといいます。

 進さんは早くに亡くなったので、勤務先の県地方事務所からもらえるお金はほとんどなかったのだそうです。

      *
 
 びっくりする僕に、さつみさんがおいしい「雀の卵」(ピーナッツ入り駄菓子)をいっぱい食べさせてくれました。

 さつみさんは、いつも笑顔だったけれど、ふと見せる横顔はどこか寂しそうでした。

 まだ、30代の半ばだったはずです。

 それが、僕の6歳のときのクリスマス・イブの哀しい思い出です。

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★クンター、今日のお薦めです。
 これ聴いて、すべてを笑い飛ばしましょう。
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西尾ブランコ2
 
 というわけで、タイ最高峰(2,256m)を誇るドーイ・インタノーンを踏破して、“幻のコーヒー桃源郷”を目指すという地獄のトレッキングが始まったわけだが。

 山麓の駐車場に着いた豪華ワゴン車から降りて、思わずのけ反った。

 その駐車場、というよりも狭い赤土の空き地には、なんと爺様が先頃、命からがら逃げ出して来た山奥の村とおんなじ民族衣装を着たポーカレン族の男女が、所在なげに屯していたのである。

       *

 し、しまった、たばかられたかあ!?

 三十六計、逃げるが勝ち!

 そう思って身構えたのだが、冷静に考えてみれば相棒のウイワットが、卑劣な全国指名手配網を張り巡らせたしつこい元嫁の姑息な策謀なんぞに加担するわけがない。

 しかも、その連中と来たら村の衆と同様に、いかにも「タレパンダ」ならぬ「タレカレン」と呼びたくなるダレ様なのである。

 しかし、これから命懸けでタイ最高峰2,565mに挑もうというのに、この緊迫感の無さは一体どういうことなのだろうか?

       *

 私は腰の刀の柄に手をかけたまま、注意深くあたりを見回した。

 事前に、ここには要塞のような検問所があり、リンチまがいの厳しいボディチェックを受けたあとで、法外な入山料とガイド料をむしり取られると聞いていたからだ。

 ところが、目の前にあるのはちゃちなテーブルの受付だけ。

入山検問所


 しかも、そこに座しているのはスマホをいじる若い娘とぼんやりと脇に立つカレン服の娘だけだ。

 この立ち娘、一見若く見えるが、青い色柄の巻きスカートを穿いている。

 これは、すでに結婚しているという証である。

 未婚のカレン処女(おとめ)は、足首まで覆う長い真っ白のワンピースを身にまとうのが決まりなのだ。

 どうです? え?

 この知られざるカレン族の伝統的風習を、ひと目で鋭く見抜く日本人なんて、世界中を探しても皆無ではありますまいか?

 さすが、11年間も暮らしたカレンの村から這々の体で逃げ出した偉い爺様よなあ。

       *

 さて、話は一向に前に進まないのだが、これには大きな理由がある。

 大枚200バーツを払って雇ったカレン族のガイドが、どうにも冴えないのである。

薬木の前で


 ガイドの雇用は、国立公園における登山の際に必須の条件として義務づけられている。

 いくら頼りないガイドでも、これを拒否するわけにはいかない。

 そこに現れ出たるわれらが有料ヒーロー、名前をシッテェデェという。

 名前からして、なんだかなあ、という感じなのだが、略称はデェである。呼びにくいから「デェ〜オ」と呼ぶことにした。

♪デェ〜オ、イデデ、イデデ、イデデ、イデデ、イデデ、デェ〜オ♪(この選曲は一定の年代にしか通じない年齢差別である、へへへ、ざまあご覧あそばせ!)

 おいおい、しっかり頼むぜえ。

 向こうでは若い女性ガイドが立派な英語を駆使して、ファランのカップル相手にテキパキと注意事項を説明しているではないか。

女性ガイド説明


 ともかく、このデェ〜オの力弱い先導によって、バンコクからの遠征大将軍西尾さんを隊長にいただくわれらが決死の「チェンマイコーヒー探検隊」は、拍子抜けの勇ましくない出発を遂げたのだった。

 そして、その1分後にこの有料ガイドがほぼ100%英語を理解できないことに気づき、愕然となる。

 Oh my Budda!

 だが、今さら怒っても間に合わない。

 西尾隊長による見事な統率戦術のもと、約1名の老探検隊員は、驚き呆れ、しまいには吹き出しながらこのデェ〜オの美点だけを愛することに決めた。

ガイドブランコ2


 なにせ、その出立ちからして笑わせてくれるのだ。

 割り竹を繋ぎ合わせた隙間だらけの壁、床からできたカレン族独特のよれよれ高床住居から、寝起きのままふらりと庭に出て小用を済ましているような実に情けないサンダル履きなのである。

 これがこの国立公園指定、タイ最高峰の山頂へと導くという神々しい役割を担うべき神の使者のあるべき姿なのだろうか。

 ああ、情けない。

       *

 それでも、デェ〜オ、やるべきときには一応、やるのであるらしい。

着火剤の木


 腹がえぐられたように削られた姿の樹木を指さして、

「これ、火を熾すときに削って使うね」

「おお、そうか、そうか、あの着火剤のことだな」

 打てば響くように応える爺様の姿を見て、大都会暮らしの西尾隊長は怪訝な顔だ。

 そりぁそうだろう、あの松・杉系の樹脂をたっぷり含んだ着きのいい着火剤、実際に鉈で割って囲炉裏で燃やしたことのある人間にしか分かる訳がないのだ。

 さすが、毎朝の飯炊き、皿洗い、薪割り、焚火熾しとさんざこき使われて来た元奴隷の爺様であることよなあ。

     *

 思わぬ視点からの意思の疎通に気を良くした番頭さん、もとい、元奴隷の番頭さんでありながら、今は探検隊員にまで出世した孤高の爺様。

 木の幹にびっしりと産み込まれた蝶の卵や切り傷に効くという薬木の仔細な観察、大きな蔦でのブランコ遊び、土手側から湧いてくる山清水の試飲などなど、一応のポイントは抑えているらしいデェ〜オの愛嬌あるガイドぶりに、次第次第に引き込まれるようになってきた。

蝶々の卵

英語の説明羨まし

キノコ2

西尾ブランコ1

湧き水1

ガイド試飲

西尾試飲

菊栽培大

ファラン一行


 渓流沿いの美しいトレッキングロードをゆるゆると歩む探検隊の前に、突如として立ちふさがる大小、形態、水勢さまざまなる壮麗なる滝との連続遭遇に、息を呑み、感嘆し、見惚れ、時には原初への身震いするような怖れすら感じながら・・・。

最初の舐め滝ガイドと西尾

最初の滝2

2番目の舐め滝2

3番目の大滝

3番目大滝


 望みはかなき探検隊は「幻のコーヒー桃源郷」への憧憬の念を、ますます深め高めてゆくのであった。

     *

 それにしても、わが愛しきデェ〜オよ。

 頼むから、いきなり崖の上の虚空に指を突き出して「スパイダー!」「スパイダー!」と連呼するのだけは、もう止しにしてくれないか。

 だって、いくらお前さんが半透明な蜘蛛の巣に身を潜めて獲物を待つ神々しい蜘蛛の姿が好きだからといって、指差されたわれわれタイ化、もとい完全退化した日本人の目には、あんな小さな蜘蛛の姿なんぞ、決して見えやしないのだから・・・。 (つづく)  
                                  
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 TRIPULL (THAILAND) Co., Ltd.
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コーヒー探検隊

「このところ、急速にレベルが上がっているというチェンマイのコーヒー園を、どうしてもこの目で見てみたいのだ!」

 某月某日、バンコクでユニークなプライベートツアーを次々にヒットさせているTRIPULL代表の西尾さんが、血相を変えて我が隠れ家にやってきて、机をどん!と叩いた。

 うへっ!

 正直にいえば、この爺様、さほどコーヒーには詳しくない。

       * 

 だが、今から5年前、某雑誌の編集長だった彼が、やはり血相を変えてわが「オムコイ・バンブーハウス」にやってきて、

「クンターの全生活を隅から隅まで暴きたい! ついては、鶏を絞めるところを見せてくれろ! 頼む、頼む!」

と、なにやら訳の分からないことを口走りつつも。

 大混乱の狂躁の刻が過ぎてみれば、実に冷静で品格のある美しい記事を書いてくれたという深い恩義があった。

 ここで酬わなければ、なんのおのこぞ!

       *

 そこで爺様、すっくと立ち上がって痛む腰をさすりつつ、

「やりましょう、やりましょう! 今すぐに! これこれ、相棒のウイワットよ、すぐさま屈強の男衆を揃えて、探検隊を組織するように!」

 大枚100両をぽーんと放り出し、西尾さんの両手をがっしとつかむと、男泣きに泣き出したのだった。

      *

 かくして今、わが「チェンマイコーヒー探検隊」は、誇らしくも嬉しくも、このタイランド最高峰(2,556メートル)の山麓中腹に降臨した。

「この山の彼方の渓流の奥の奥に壮麗なる大滝、小滝ありて、これらを艱難の果て、みんごと踏破し終えてのちに“こおふぃ”なるものの実、実に赤きルビーのごとく光輝を放ちつつ、たわわに成り茂る桃源郷ありとて」

 連綿と語り継がれきしかの「ドーイ・インタノーン“こおふぃ”伝承」を一筋の頼りとして、我らは往く、幻のチェンマイコーヒー、その真髄を求めて!

せせらぎ2

コケの若葉

2番目の舐め滝


*掲載動画は、美しい渓流沿いのトレッキング道をいきなり塞ぐように現れた中型の滝である。伝承の正しさに、爺様の手は震えに震え、ズーム操作は間違えるわ、西尾さんに感想を聞くのを忘れてしまうわ、散々の出来であった。見苦しくって、ごめんなさいねえ。
 http://www.facebook.com/kiyoshi.yoshida.752?ref=tn_tnmn

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★クンター、今日のお薦めです。
とにかく、おいしい珈琲が飲みたい
中川 ワニ
主婦と生活社
2015-11-27



冒頭幸せ

 本人はなんにも知らぬままに、爺様がFacebook内に創設した「チェンマイ・カオソーイ愛好会」の初代キャンペーンガールとして、八面六臂の活躍をさせられてきた「迂闊の人」。

 このままずっと、彼女とカオソーイの蜜月関係は続くものと思っていたのに、突然、帰国の報がもたらされた。

 今月4日付けの記事でも書いたように、彼女はミャンマーへ旅のあとでチェンマイに入った。

 だが、着いた早々の夜に足首を捻挫してしまい、松葉杖、今風ギブスという重装備で、屋内養生を余儀なくさせられたのだ。

      *

 自分でも、ネットで仕入れた情報をもとに色んなマッサージなどを試してみたらしい。

 それが悪かったのかどうかは分からないが、2週間半ほど経っても経過は芳しくない。

 ちなみに、医師の診断は「全治3週間」だったはずだ、

 そこで考えた挙げ句、いったん日本に帰国して知り合いの整体師にその傷を委ねようと決断した。

 チェンマイのあとにはラオスへの旅も予定していたのだから、いかに「迂闊の人」とはいえ、気の毒なことになったものだ。

 むろん、アルコールが傷の回復に良くないことは分かっている。

 しかし、本人がどうしても一緒に飲みたいと駄々をこねるのだから、海のように深く広い恩情の人であるところのこの爺様が、この「迂闊難民」を無下に見捨てるわけにはいかない。

 そこで嫌々、もとい、「喜んで!」、今はなきタイウエイ・ゲストハウスの残党どもに声をかけた。

 呼応したのは、私が13年前に初めてチェンマイにやった来た際、バンコク発の夜行バスの中で偶然に知り合った塩谷さん。

 そして、その後移ったタイウエイで同宿になり、これまた今はなき「オムコイ・バンブーハウス」の宿開きにも駆けつけてくれた徳さんだ。

      *

 私を含むこの残党3人が、あれから10数年経ったいまも、こうしてチェンマイに集い寄り合っていることは、まさに軌跡としか言い様があるまい。

 そうして、今夜の主役である「軌跡の人」はこれらタイウエイ・ジェラ紀からはるか遅れること数世紀。

 化石化寸前の「タイウエイ」と「バンブーハウス」という、旅人にとっては歴史的記念碑とも呼ぶべき二つの宿に泊まり合わせて、この残党どもとも知り合うという不幸な、もとい、幸福きまわりない歴史役回りを担ったのであった。

     *

 ふう、やれやれ。

 やっと、酒が飲めるわい。

みんなで


 取りあえずは、ビールで乾杯だ〜い!

 それぞれが好みのビール(約一名は水)を注文し終えたところで、主にビアチャン(象印ビール)を勧める「ビール飲め飲め促進係」のきれいなお姉様が登場した。

ビアガール


 彼女、同性の「迂闊の人」から見ても相当な美形なのだそうで、すっかり女性アレルギーになってしまった爺様。

 この夜初めて「女性でもきれいなお姉さんにお酌をしてもらうと、胸がドキドキするくらいに嬉しい」という驚愕の事実を知らされたのであった。

      *

 つまみは、爺様の大好物であるヤムカイダオ(キュウリ、トマトなどの生野菜と手でちぎった目玉焼きを唐辛子の効いた甘酸っぱいソースであえたバカウマ・サラダ)。

 それに、プラーニンなどの養殖魚の中では最高の気品と淡白な味わいを誇るオレンジ色の鱗をもつプラー・タプティンのハーブ添え唐揚げ。

ザかな唐揚げ


 そこへ、なぜか注文していないはずの同じくプラー・タプティンの蒸し焼きが乱入する。

魚蒸し焼き


 相棒のウイワットが糾すと、ウエイトレスが記入ミスをして行き場のなくなった料理を、我々無知な日本人に押しつけようと云う策略であったらしい。

 だが、すっかり酔った番頭さん、もとい、「フリーダム老年ノマド」のクンター吉田、この過ちをタイ人、もとい大人のごとく悠揚として受け入れ、すぐさまそのとろけるような女体、も、もとい魚体に愛撫の手を、もとい、もとい、愛の手を差し延べたのだった。

蒸し焼き


 ビアチャン党のはずの徳さんは、美形お姉さんの思わぬビアシン(獅子印ビール)混入手口に狂喜乱舞し。

徳さん飲む


 水で酔った塩谷さんは、13年前と変わらぬ姿でニコニコと微笑み。

徳&塩谷


 ハイテンションの「迂闊の人」は、懸命に否定しながらも奇妙な論理でダンナの惚気(のろけ)話を繰り返し。

 ちと呂律の回らなくなってきた爺様は、最初の登場時点から怪しいオーラを発してきた仲居頭みたいな女性が、突如として超絶技巧の歌い手に変身したことに驚愕し。

謎のおかみ

唄のお姉さん


 明日のスコータイ行きを控えた相棒は、お仕事Lineのチェックに余念がなく。

噴水

ハートご飯

 
 かくして、腹一杯飲んで、かつ食べまくったご一統は、お一人様326バーツという衝撃の安値に感動の涙を流しつつ。

 相棒の親戚のお姉さんが運転する流行りのアプリ白タクに乗り込んで、街へと戻っていった。

 さらば、「迂闊の人」よ!

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カオソーイ3

またまた、爺様も暇なこったねえ。

今度はいってえ、なにをおっぱじめるつもりなんだい? 

え、カオソーイ愛好会?

そんなもなあ、おまいさんよお。

うまけりゃ黙って、ワシワシ喰やあそれでいいのさあ。

ゴタゴタ理屈なんぞ並べるから、スープは濁る、麺は伸びる、母ちゃんにゃあ逃げられる。

ついでに、まずいカオソーイ屋が人気店とし幅を利かす、でけえ面をするんだよお。

え?

親愛なる同士諸君、だからしてえ我々えチェンマイ・カオソーイ愛好会はあ、真摯なる自己否定の上に立ってえ、敢然たる理論武装を貫徹しい、不退転の覚悟で悪を倒しい、邪をただしい、正義の道を進もうではないかあ!

どん!(机を叩く音) 

カオソーイ1


勝手にしろい!

じゃあ、おいらあ先に行って、いつもの旨いカオソーイ屋で待ってるからよ。

♪今日もカ〜オソイ、明日もカ〜オソイ、これじゃ年がら年中、カオソ〜イ、カ〜オソイ♪

 会員の皆様、エノケンの「コロッケの唄」のメロディに乗って、今日も元気に歌いましょう!

カオソーイ2


★愉快なお仲間、募集中です!

★高尚なる当会の理念を以下に発表します!

★“究極のカオソーイ”求め、云いたい放題、食べたい放題! バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!

*ご入会はFacebookページ「チェンマイフレンドリー・カーサービス」画面の下の方に表示されている「グループ」で会名をクリックしてみてください。
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★クンター、今日のお薦めです。

村の衆

「ああ、いい風ですねえ」

 鹿児島からのゲスト、Aさんはそう言いながら山の端に目をやった。

 なんでも、風の匂いが似ているのだという。

 教師をリタイア後、祖父母が遺した土地と家を守り田舎暮らしをしているのだそうな。

      *

 「それにしても、久しぶりにのんびりできました」

 なにせ、1ヶ月以上滞在していたバンコクでは、連日連夜コンサートに通い詰めていたのだそうだ。

 「ルゥクトゥーン」と呼ばれるタイ歌謡曲の大ファンなのである。

 ここ数年に及ぶタイ旅行は、すべてコンサート追っかけのために費やしてきたという。

 私はその世界にまったく疎いのだが、収録ビデオを見せてもらい、これまでに何枚かCDを買った女性歌手がこのジャンルの歌い手であることを初めて知った。

 ポップスやロックとは異なる大衆的な歌謡曲という位置づけで、バックダンサーと共に歌い踊るのが特色だという。

 かつては日本の演歌に通じる歌詞や曲調が多かったそうだが、最近ではポップスとの融合も進み、かなり洗練されてきた様子。

 だが、大衆に溶け込むという姿勢は変わらず、会場も都心のコンサートホールなどではなく、郊外のお寺、ショッピングセンターの駐車場や空き地などが多用されるという。

     *

 お寺ではむろんタンブン(功徳・寄進)が主な目的となり、企業や檀徒がスポンサーとなる。

 富裕者が、自らの得度を祈念して個人で有名歌手を呼ぶケースもあるという。

 従って、入場料は基本的にタダ。

 時に、椅子代として20バーツを支払う程度なのだそうな。

 かくして、庶民たちはテレビでも知られる有名歌手の生の歌と姿に無料で触れることができる。

 警備も驚くほど緩やかで、サインやツーショット撮影にも気軽に応じてくれるのだそうだ。

 Aさんなどツーショットはおろか、楽屋での歌手との交流やレコーディング風景の見学なども体験しているという。

 それにしても、すさまじいほどの執念、もとい情熱である。

 日本からこれほど熱心に通い詰めてくれるファンがいるなんて、 ルゥクトゥーンの歌い手たちも歌手冥利に尽きるのではあるまいか。

      *

 そんな話をしていると、ついつい夜の酒が進んでしまう。

 ルゥクトゥーンの歌詞に自分の来し方を重ねることの多い嫁も、大喜びだ。

 翌朝は薄曇りだったが、川沿いの道を歩いて棚田や360度の眺望が広がる高台に案内した。

 午後になって、増水して迫力を増した滝に案内すると綺麗な青空が広がった。

 迂闊にもカメラを忘れてしまったのだが、おかげで往路には、田植えで緑濃くなった棚田の大眺望を楽しんでもらうことができた。

 ビールと焼酎が、またまたうまい。

 主な話題は、むろんルゥクトゥーンの世界である。

      *

 翌朝、8時発のバスに乗り込むAさんを見送った。

 一泊するチェンマイでもルゥクトゥーンの情報を集め、できればコンサートに。

 翌日飛ぶバンコクでも、最後の夜のコンサートを楽しみたいという。

 そして、年末には再びタイにやってきてコンサートの追っかけツアーを敢行する予定。

 チェンマイでの追っかけを実現させて、ぜひオムコイ再訪も。

 そんな話を交わしながら、固い握手を交わした。

※旧ブログから見つけた最初の訪問時の記事を再録して、亡きAさんに捧げます。

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★クンター、今日のお薦めです。




カオマンガイ


 “究極のカオソーイ屋”が、ついに復活した。

 車線をはみ出して来た対向車を避けようとしたクルマが暴走して、店先の鉄柵をコンクリートの根元ごと破壊してから幾星霜(?)

 爺様はカオソーイを食べられずに、半死半生の目に遭ったのだが・・・。

 田舎町の総力を結集した再建工事は日々順調に進み。

セメント袋

柱型枠

ブロック積み
セメント練り

ブロック内部


 正しく言えば、この「“究極のカオソーイ”も何気なく出しちゃう大衆食堂」は、なんと図々しくも雄々しくも能天気にも、柱のセメント打ちが終わった事故の翌日から、堂々と営業を開始したのであった。

 ハハハ。

 つまり爺様は、読者の皆様が胸を痛めていた休業のその翌日から、まあ、なんとも抜け抜けと、舌とろかす “究極”のカオソーイやイエンタフォーやカオマンガイを、毎日がつがつと優雅に食べ続けていたのであります。

 ムフフフ。

 ざまあご覧におあそばせませ!(「お気の毒に」という意味の大和言葉でありんす)。

     *

 さてさて、“究極のカオソーイ屋”は、再開後もきわめて元気であります。

 いや、なんだかますますパワーアップしたみたいで、心なしか生麺と揚げ麺とトッピング野菜の盛りがググンと増したような異様な迫力で迫って来るんですなあ、これが。

カオソーイ1

カオソーイ2

カオソーイ3


 爺様、「もう、いつ死んでもいい」と涙で呟く幸せなる日々。

 しかし、人間、いくらうまいからといって、いつもいつもカオソーイばかりでは、死んでも死に切れません。

 ん?

 だから爺様、このごろは急に変節して“究極のカオマンガイちゃん”にお熱をあげているんですう。

 うふ〜ん♪

      *

 カオマンガイは、まあ、ひとことで言えば「蒸し鶏の飯上載せ」ですな。

 それに、鶏ガラスープと茶色の唐辛子タレが必ずセットでついてくる。

ソースかけない


 3品がテーブルに届いたら、先ずはフォークを皿の左脇に背を上にして立てかけ、右手にスプーンを持って熱々鶏ガラスープを優雅に啜ります。

 タイ人は上品だから、器はテーブルの上に置いたまま、背を伸ばしてスープをすくったスプーンの先を口先にもって来るようにして、決して音を立てることはありません。

 ここで味噌汁を食べるときのように器をつかみ、ずるずると音を立ててしまえば、チェンマイにおけるあなたの人望は、瞬時にガラガラと音を立てて崩れ去ることでしょう。

 ああ、ナマンダブ、ナマンダブ。

     *

 さて、スープをひとくち、ふたくち味わったらば、いよいよ、ご飯の上に鎮座するご本尊に取りかかります。

 普通のタイ人は、食べるだけの分量の鶏に小皿から茶色のタレを少しずつすくってまぶしながら食べておりますな。

 しかし、これでは蒸したブロイラーや細長いタイ米といったちょっと匂いのある大衆食材を十二分には活かしきれない。

 そこで普通のタイ人でも、普通の日本人でもない爺さまは、そのタレを鶏肉の上全面に一気呵成にぶちまけてしまう。

カオマンガイ


 なぜか?

 それはこの店が、そのタレの中に擂り下ろした生姜を混ぜ込んでおり、実に良い薫りがするからであります。

 おろし生姜はいわゆる「匂い消し」の役割も果たすのであるからして、この豪快な手法がブロイラーとタイ米の負の匂いを一気に消し去り、むしろ混血による新たな正の薫りを高めるという驚くべきミックス効果を発揮するのであるのである。

     *

 かくして、またしてもチェンマイ市街地にある有名店のカオマンガイなんぞ、鼻の先でせせら笑いたくなるほどに舌をとろかす“究極のカオマンガイ”が、この地上に平和をもたらすべくと神々しく降臨するのであった。

 むふ〜ん。

 爺様、ホントにもういつ死んでもいい。

 さよなら、さよなら、さよなら。

 でも、明日の昼は何を食べようかな?

 悩んじゃうよなあ。

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タレー
 
 おそらく、ロングステイヤーの中でも、この不思議な麺を食べたことのある人は、さほど多くないのではあるまいか。

 実は、別れた嫁の大好物だったのだが、最初に敵がこの麺を食べているのを見たときは、正直言ってギョッとした。

 なんと、スープがピンク色なのである。

 おそらく、豚の血でも混じっているのではあるまいか。

 このゲテモノ喰いめ!

     *

 あとになって、確かに豚の血が混じっている麺もあるのだということを知った。

 だが、それは「ナムトック」と言って、これとはまったく別の麺料理なのだ。

 そして、怖々試してみると、実にうまいんだな、これが!

 ナムトックを一度食べると、いわゆる普通のクイテアオ(タイラーメン)では物足りなくなるほど味が濃厚なのである。
 
 しかも、生臭さなどはまったく感じない。

 源を同じくする豚骨スープと血液が見事に絡まり合って、実に見事なハーモニーを奏でるのである。

 うーん、アロイ・チンチン!(本当においしい)

     *

 さて、このピンク色のスープに包まれた怪しい「イエンタフォー」、これも怖々食べてみると、感動的にうまい。

 テーブルに供されるときには、たいてい写真のようなキツネ色のカリカリ揚げが載せてある。

完成


 それを取り除いてみると、具にはイカ、エビ、ルクチンプラー(タイ式さつま揚げ)などの海産物と、定番の空芯菜がたっぷりと入っている。

 その下の麺は、米でできた半透明の平麺である。

平麺


 さて、先ずは疑惑のスープを啜ってみよう。

 ふーむ。

 ちょっと酸味のある、唐辛子の効いた味付けだ。

 だが、全体としてまろやかな調和がとれており、すっと喉を通ってゆく。

 こうなると、この怪しいピンク色のスープの正体が知りたくなるのが人情というものだ。

 店の親爺に声をかけると、さらに怪しい練り物のようなソースを見せてくれた。

ソース


 一般的には、瓶詰めされた液体状のソースを振りかける店がほとんどだ。

 ところが、この店ではある市場で仕入れた練り状の特性ソースを使っているのだという。

 ふーむ。
 
 だがしかし、このピンク色のソースの正体とは一体なんなんだ!?

      *

 ここで知ったかぶりをすると、その正体は「腐乳」なのである。

 さらに臆面もなく博識振りを披露すると、腐乳とは豆腐と麩(ふ)を一緒に塩水に浸けて、発酵させた中華食材の一種なのだ。

 中華料理では、旨味調味料としてコクを出すために煮物や炒め物に入れたり、お粥のトッピングとしてもよく使うらしい。

 発酵食品なので「豆腐のチーズ」と呼ばれることもあり、臭いもなかなかのものだそうだ。

 これだけだと、ひるむほどの臭いと塩味だというが、惣菜やお粥と一緒に食すと驚くほど味に深みが出る。

      *
 
 色は白の場合が多いのだが、紅麹(べにふ)を使って発酵させると紅い色の「紅腐乳」に変わる。
 イエンタフォー・ソースはこの紅腐乳を使うから、スープが紅色、というよりもスープと混じり合ってピンク色になるという仕掛けだ。

 その素性は、中国でタオフー・ジーと呼ばれる腐乳豆腐と紅麹を塩水中で発酵させたものと、トマトソースまたはチリソース&唐辛子を混ぜた混合調味料といえる。

「イエンタフォー」という呼び名は、どうやら中国の「釀豆腐」にルーツを発するらしい。

 「醸」とは、発酵を意味する。

 つまり、もともとは中国からタイに伝来した料理だと考えられるわけだ。

 しかし、タイ語で豆腐は「タオフー」というのだけれど、今では「(イエン)タフォー」に変わっている。

      *

 どうしてだ、え?

 どうしてなんだよお!

 貴様あ〜、そんなことも知らねえのか?

 ドン!(取り調べ室の机を叩く音です)

 その変化の過程については、にわか勉強の爺様を拷問にかけて、これ以上厳しく尋問するのは酷というものであろう。

 お代官さま、どうか勘弁してくだせえまし。

 ほらほら、つべこべ御託を並べていると、せっかくの具はふやける、麺はすっかり伸びちまうぜい。

th_全体俯瞰


 へいへい、そいじゃあ、先ずはエビ様から。

 あふあふ、ア、これは天ぷらだなあ。

 イカは、ぷりぷり、むっちりと噛み応えがあって。

 むふう、ルクチンプラー、甘みがあってルクチンムー(豚肉丸団子)なんぞ、へへ〜っと恐れ入りそうだ。

 半透明の平麺は清楚なたたずまいで、喉越しツルツル。

 空芯菜は、カリカリしてさっぱり。

 ふう、ぼかあ、幸せだなあ。

スープ


 麺と具をおおかた平らげると、丼の底にはピンク色のスープが堂々と胸をそらして傲然と出現する。

「どうだ、参ったか、この俺様がイエンタフォーの味の秘密を握っているのだぞお!」

 その埃、もとい誇り高さには、こちらも客という立場を忘れて、思わず平伏したくなるほどの存在感なのである。

 これが慣れ親しんだカオソーイならば、すぐさま飯を放り込み、カレーライスにして反撃を敢行したいところだ。

 だがしかし、敵は中国百年の麺の歴史にルーツを持つらしい強者である。

 それに、麺たくさん、具たくさんで、育ちのいい爺様はすでに腹一杯なのだ。

 ゲップ!

 ここは敵に余裕を見せながら、ゆるゆる、たらたらとスープの最後の一滴まで傲然と飲み干したい。

 うーむ、そこのイエン太とやら、ご苦労であったのお!

 さて、勘定は如何ほどじゃな?

 ゲゲッ!

 な、なんと、たったの30バーツ!?

 ヒ、ヒエ〜ッ!

     *

 ハッキリ言えば、今回写真で紹介したような正しく堂々としたニッポンの、もといタイランドの本格イエンタフォーには、滅多に出会えるものではない。

 そこいらのクイティアオ屋に、この重厚かつ繊細な味わいを求めるのは酷というべきだ。

 だから、あなたは食べるのを諦めなさい。

 そんな可哀想なあなたの代わりに、この爺様がたっぷり食べてあげますからねえ。

 それでもたっての願いだというのなら、店の場所を教えてあげましょう。

 いいですよ、いいですよ。

 じゃあ、あとで銀行の口座番号と謝礼の相場を教えますから、たっぷりとね。

 ふふん、ふん♪

 いえいえ、もちろん、気は心、気は心。

 オホオホオホ・・・。

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爺さんと.拡大

 またひとり、友の訃報を聞いた。


 私よりも二歳年上で、まだ68歳だった。


 最後に会ったのは、わが宿を2度目に訪ねてくれた2015年の6月である。

 その後、しばらくご無沙汰していたので、村を離れた直後にFacebookでメッセージを送った。
 

 だが、一ヶ月以上経っても返事が届かない。

 妙な胸騒ぎがした。

有村ムービー

有村横顔

有村横顔ポーズ

 
 心急かれるままに、彼と同じくタイの「ルクトゥーン(大衆歌謡曲)」を愛する共通の友人に問い合わせた。


 返事は、すぐに戻ってきた。
 

 彼はいわゆる追っかけだった。
年に数度もタイを訪れては各地で行われるコンサートを追いかける。
 
 決して高級な会場ではなく、お寺やショッピングセンターの駐車場などで行われることが多いという。
座席などはなく、パイプ椅子を20バーツで借りるような騒音混じりのざっかけな雰囲気の中での演奏と声援だった。


 彼は、そんな劣悪な環境の中でひたすらビデオを回し続けた。
 

 なぜなら、それこそが彼の愛するルクトゥーンだからだ。
 

     *

 高校の校長まで務めた彼は、哲学やクラシック音楽にも造詣が深かった。
 

 そんなあなたが、なぜ大衆歌謡のルクトゥーンを?
 

 忙しい追っかけの合間に、何度もオムコイの我が宿を訪ねてくれた彼にそう訪ねたことがあった。


 彼は私のリクエストで流してくれていたタカテンの曲に身を揺らしながら、心に染み入るような笑顔でこう答えた。


「理屈抜きに楽しい音楽だから」
 

竹橋ポーズ

有村さん渡り
   

 昨日初めて知らされたことだが、彼はステージⅣのガンを患っていたという。
 

 そして、今年の7月に交通事故で逝った。
 

 反対車線に飛び出してガードレールにぶつかり、その反動で反対側の堤防に激突するという大事故だったという。
 
 その瞬間、一体彼の身に何が起こったのか?
 

 彼の仲間たちは、連絡の取れなくなった彼の安否を、あらゆる手を尽くして探ったのだという。


 彼はリタイア後、家族と離れて先祖代々受け継いだ桑畑をひとりで管理していた。


 そこで、仲間たちは彼が暮らしていた鹿児島の地方新聞にアクセスして、ようやく彼の事故と死を報じる記事を見つけた。


 以降、親族とも連絡がとれないため、これ以上の詳しい情報は得られなかったそうだ。
  

      *
 

 それにしても、そのとき、彼の身に一体何が起こったのか?
 

 今となっては、それを知る術はない。
 

 ただ一つだけ言えるのは、彼はその瞬間が来るまで、クルマの中でルクトゥーンを聴いていたはずだということ。


 そして彼岸へと旅立ったあとも、大好きだったルクトゥーンを体を揺らしながら陽気に楽しんでいるに違いないのだということだ。
 
 むろん、その手には私と酌み交わし合った村のラオカオ(米焼酎)のグラス・・・。


 友よ、陽気に眠れ。
 

 そして、体揺らしつつ聴けよ、今も私の胸に流れ続けるあのタカテンの歌声を!

展望台空


 かつて共に過ごした際の写真公開の可否を、もはや彼に尋ねることはできない。

 だが、彼はきっと目尻に深いしわを刻みながら、こう言ってくれるだろう。

 「いいよ、だって理屈抜きに楽しかったんだから」と。

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